特別調査案件 案件004不動産投資重要度 3:契約前に必ず確認要注意

「年金代わり」「節税になる」投資用マンションの勧誘で、契約前に計算すること

電話・SNS・知人の紹介などから始まる投資用マンション(新築ワンルームなど)の勧誘について、表面利回りと実際の手取りの差、ローンと節税の説明で確認すべきことを整理します。

更新
公開
2026年10月22日
情報確認日
執筆
黒サギ(調査担当)
確認
確認者のレビュー待ち
読了目安
約4分

結論まずここだけ読めば大丈夫です

すぐ契約してよいか
その場では契約しない。家賃収入から全ての費用とローン返済を引いた毎月の収支を、自分で計算してから判断します。
比較が必要か
必要です。同じ地域の中古物件の価格や家賃、他の資産形成の方法と比べます。
必要な人
不動産の価格・家賃・空室・修繕の見通しを自分で調べられ、赤字や空室が続いても生活に影響しない資金がある人。
不要な人
「節税になる」「年金代わりになる」という説明だけで判断しようとしている人、ローンの返済を給与から補う必要がある人。
最低限確認すべきこと
  • 表面利回りではなく、費用を引いた実質利回りと毎月の収支
  • 管理費・修繕積立金の将来の値上げの見通し
  • 家賃保証(サブリース)の家賃見直し・解約の条件
  • 売却するときの想定価格(購入価格との差)

当カテゴリーの記事は、特定の物件や投資の購入・売却を勧める、または勧めないものではありません。

目次

どんな人が困りやすいか

会社員や公務員など、収入が安定していて住宅ローン以外の借入れがない人が勧誘を受けやすい傾向があります。勤務先への電話、SNSや婚活アプリで知り合った人の紹介、街頭アンケートなどがきっかけになります。

仕組み

投資用マンションの収益は、家賃収入から、ローン返済・管理費・修繕積立金・税金・空室などの費用を引いた残りです。勧誘では、物件価格に対する年間家賃の割合(表面利回り)や、「月々数千円の負担で持てる」という説明が示されることがあります。

「節税」「保険代わり」の説明

  • 節税:不動産所得が赤字になると、給与所得と損益通算して所得税が減る場合があります。ただし、赤字は手元のお金が減っていることでもあります。減価償却やローン利息が減る数年後には効果が小さくなることがあります。
  • 保険代わり:ローンに付く団体信用生命保険により、死亡時などにローン残高がなくなる仕組みです。すでに加入している生命保険と重なっていないか、保障を得るための費用として妥当かを比べる必要があります。

料金の内訳

支払総額 =
  1. 購入時の諸費用登記費用・ローン手数料・不動産取得税など。物件価格とは別にかかる
  2. ローン返済(元金+利息)金利が上がった場合の返済額も確認
  3. 管理費・修繕積立金区分マンションでは毎月かかり、将来上がることがある
  4. 賃貸管理手数料・サブリース手数料家賃から差し引かれる
  5. 固定資産税・都市計画税毎年かかる
  6. 空室期間・入居者募集費用家賃が入らない期間と、広告料など
  7. 室内の修繕・設備交換費給湯器やエアコンなどの交換、退去後の原状回復

不動産投資の収支シミュレーターで、表面利回り・実質利回り・毎月の収支を計算できます。

注意すべきポイント

  • 「必ずもうかる」「損はしない」など、断定的な説明
  • 長時間・深夜の勧誘、断っても続く電話や訪問
  • 収入や自己資金について、事実と異なる内容をローンの申込書に書くよう求める
  • 家賃保証があるので空室の心配はない、と家賃見直しの条件を説明しない
  • 「今日決めないと他の人に売れてしまう」と急がせる

良心的な事業者の見分け方

  • 空室・金利上昇・修繕費の増加を含めた収支のシミュレーションを示す
  • 売却時の想定価格と、その根拠を示す
  • 家賃保証の見直し・解約の条件を、契約前に書面で説明する
  • 「購入しない」という判断を尊重する

契約前チェックリスト

契約や支払いの前に、ひとつずつ確認してください。

0 / 9 項目を確認済み

チェックはこの端末のブラウザにだけ保存され、運営者には送信されません。

代替手段

  • 購入しない。資産形成の方法は不動産以外にもある
  • 不動産会社以外の、利害関係のない専門家に収支計画を見てもらう
  • 投資するとしても、価格の妥当性を中古物件の取引価格と比べて確かめる

困った場合の相談先

  • 消費者ホットライン

    消費者庁(最寄りの消費生活センター等につながる)

    188

    契約・購入のトラブル全般。どこに相談すればよいか分からないときの最初の窓口。

    電話番号・受付時間は公式サイトで最新情報をご確認ください。

  • 都道府県の不動産取引・賃貸住宅の相談窓口

    各都道府県(宅地建物取引業の担当課など)

    不動産会社(宅地建物取引業者)の対応、賃貸の契約・退去精算の相談。お住まいの都道府県名と「宅建業 相談」で探せます。

    電話番号・受付時間は公式サイトで最新情報をご確認ください。

  • 警察相談専用電話

    各都道府県警察

    #9110

    脅されている、帰ってくれないなど、身の安全に関わる不安があるとき。緊急時は110番。

    電話番号・受付時間は公式サイトで最新情報をご確認ください。

  • 不動産適正取引推進機構(RETIO)

    一般財団法人 不動産適正取引推進機構

    不動産取引のトラブル事例・判例の検索、相談。

    電話番号・受付時間は公式サイトで最新情報をご確認ください。

情報源

  1. 国民生活センター国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!」(2019年3月28日公表) 確認日 2026年10月22日
  2. 国民生活センター国民生活センター 消費者トラブルFAQ「投資用マンション」 確認日:記事の情報確認日を参照

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